Redmineとは?

photo by Redmine.jp

数多あるプロジェクト管理ツールの中で、日本国内のエンジニアから高い人気を集めているのがこのRedmineである。チームでのタスク管理に最適で、開発チームの生産性の向上を期待することができる。機能が豊富で進捗管理や情報共有に役立つツールなのである。なにより、Redmineとはどういったソフトなのか、詳しく記載していく。

Redmineは日本国内で人気

Google Trendsによる日本国内の人気度動向

オープンソースであるRedmineは、日本国内で最も人気が高いプロジェクト管理ツールである。

 

Google Trendsによる世界の人気度動向

全世界ではJira(有償)が最も注目されている。

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出典 google.co.jp/trends/explore

チケット管理・PMツール利用者の7割はRedmineを選択

photo by[PART6]日経SYSTEMS 開発・運用ツール利用実態調査 2014

日経SYSTEMSが2014年に「開発・運用ツール利用実態調査」をインターネットで実施した。この調査によると、チケット管理・PMツールを利用したことがあるとした回答者のうち、約7割がRedmineを利用したという結果が出ている。次点は、「Microsoft Project」と「Trac」が続く。Tracはかつて、OSSのチケット管理・PMツールとしてRedmineと人気を二分する存在だったが、最近では利用率に差が付いているようだ。

なぜプロジェクト管理ツールを導入すべきなのか

Excelやメールで十分だという意見も多いだろうが、プロジェクトに関わるメンバーが増えてくると限界を感じ始める。とはいえ、慣れているExcelやメールから本当に脱却する必要があるのだろうか。プロジェクト管理ツールを導入するべき理由を列挙していく。

 

  1. 指示が埋もれてしまう

    メールやドキュメントは日々たまっていくもの。タスクを見直す際に多くのメールやファイルの中から必要なものを見つけ出さなければならない。

  2. 同時編集ができない

    タスク管理を一つのファイルで行っていた場合、同時に編集することができない。編集のタイミングをチーム内で被らないようにする必要があり余計な手間が増えてしまう。

  3. 編集者がわかりにくい

    誰が作成したのかファイル名などを変えていなければぱっと見でわからない。

  4. 見るまでに手間が多い

    クラウドサービスやメールなどで共有していた場合でも、ダウンロードして開くなど手間が多い。これは編集者もアップロード等を行わなければならないため、余計な手間がかかる。

作業効率の向上を図るためのタスク管理が、結果的に余計な手間を増やしてしまう。このような問題を避けるためにプロジェクト管理ツールを導入する企業が増えているのだ。

 

Redmineの特徴

なぜ数多あるプロジェクト管理ツールの中で、日本国内ではRedmineが人気なのか。その機能や特徴についてまとめてみた。

  1. 無料で利用できる

    Redmineはオープンソースのソフトウェアである。そのため誰でも利用することができ、他の有料ソフトよりも圧倒的にコストを抑えることができる。

  2. タスク管理機能

    実施すべき作業や修正予定のバグといった、チームのタスクを「チケット」として登録する。メンバー全員が「チケット」を共有するため、互いの作業や進捗状況を把握することができる。

  3. 情報共有を様々な方法で行える

    掲示板を使ったディスカッション、共同編集できるWikiを用いた情報の整理、共有など状況に応じた情報共有が行える。

  4. 進捗管理の可視化

    各タスクの進捗状況を自動的に抽出し、「ガントチャート」と呼ばれる工程表を作ることができる。各タスクの進捗状況がひと目でわかるため、遅れがないかを把握することができる。

  5. チームの動きを把握できる

    Redmine上の操作はログが残っており、「活動」画面で、誰が何をしたのか時系列で確認できる。

  6. プラグインによる拡張機能

    多数の拡張機能が公開されており、使いやすいよう好みのカスタマイズをすることができる。

  7. ブラウザやアプリで操作可能

    Google ChromeやFirefoxなど様々なブラウザで利用できるため、利用端末へのダウンロードは必要はない。場所や端末を選ばずに利用することができる。またスマホアプリもあり、スマートフォンでRedmineを操作することもできる。


photo by RedminePM

Redmineのメリット・デメリット


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メリット

  • オープンソースで公開されているので、設置さえできれば使用料等はかからない。
  • 「チケット駆動型」と呼ばれるシステムで、チケットに記載してあるタスクを消化していくことで確実にプロジェクトを進めていくことができる分かりやすさがある。
  • チケットの発行・更新情報は適宜メールで送ることもできるので、メールベースで個人のタスクを管理している場合にも併用できる。
  • プラグインによる機能の拡張も可能である。

デメリット

  • ガントチャート機能(進捗管理)が使いにくい。
  • 思ったような機能を導入できていない面がある。
  • インターフェイスが若干分かり辛い。
  • 環境構築を行う必要がある。

デメリットに関しては、プラグインで殆ど解決できる。
例えば、ガントチャート機能はLycheeというプラグイン(有償)を利用することで、Microsoft Projectのようにガントチャートからスケジュールを変更できるようになる。現行の機能では、チケットを1つ1つ修正しなくてはならないので非常に手間。導入方法は解説サイトが多いため、順を追っていけば設定することができるが、データベースやサーバーの設定をしなければならないため、ある程度の知識が必要となる。

 

Redmineの構造

Redmineの構造はやや特殊で、慣れていないとそれぞれのカテゴリの違いがわからず混乱しがちだ。うまく使いこなせず、間違ってタスクを登録してしまうことを防ぐために、ぜひここでRedmineの構造を理解していただきたい。

  1. プロジェクト

    プロジェクトはRedmineの中でもっとも大きな単位だ。プロジェクト、案件ごとにプロジェクトは作成する。すべての作業は、あらかじめ作成されたプロジェクトの中に登録される。複数あると混乱するため、できるだけ少ない方が望ましい。

  2. サブプロジェクト

    Redmineはプロジェクトを無制限に階層化することができる。複数のチームで動く大規模なプロジェクトでは、チームごとにサブプロジェクトを作成して進めた方がよいこともある。

  3. バージョン

    特定の期日までに完了させなければいけないタスクをまとめて管理するためのものだ。チケットの一覧とバージョン全体の進捗を確認できる。ソフトウェア開発では特定の日にリリースするチケット一式を管理するために使うが、「納品日」や「目標達成期日」などをバージョンとして、細かいタスクを管理する等の使い方ができる。

  4. 親チケット・子チケット

    Redmineではタスクを「チケット」として管理する。実施すべき作業、修正予定のバグなどのタスクをプロジェクトにチケットとして登録する。一つのタスクにつき、一つのチケットを作成し、内容、優先度、担当者、期日、進捗状況を記録する。またチケットも親チケットから子チケットへと無制限に階層化することができる。 イメージとしては作業指示書に近いものになっている。

  5. トラッカー

    チケットを大分類するもので、チケットは必ず一つのトラッカーに関連付けなければならない。デフォルトでは「バグ」、「機能」、「サポート」の三つが登録されている。
    チケットをトラッカー単位で集計できるので、作業分類をトラッカーに設定すると管理しやすい。トラッカーごとにワークフローを設定できるため、承認フローを設定する際にはこれを利用すると便利である。

  6. カテゴリ

    トラッカーと同様にチケットを分類するものだが、チケットに必ず関連付けるものではなく、必要に応じて設定することができる。タスクを設定するときに注意したいのは、プロジェクト・サブプロジェクトには期限が設定できず、バージョンには終了日時、チケットには開始日時と期限をつけることができる点だ。期限があるものには、期限のあるものを当てはめると、うまく運用できるだろう。

運用をするにあたって気をつけたいこと

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Redmineは便利なツールだが、うまく使いこなせていなければ導入した意味がない。そこで運用するに当たって気をつけるべきことを挙げた。

  1. チケット内の項目(カテゴリー)が多すぎる、あるいは少なすぎることのないようにする

    チケットにはタスクを登録するのだが、チケットの内容が複雑すぎると登録に手間が増えていずれExcelやメールでの管理に逆戻りしてしまう。逆に項目が少な過ぎても情報量が足りず、登録者に確認をする手間がでてきてしまう。目安としては5~10項目に収めたい。また、チケットは数時間から数日で終わるように期限設定し、数ヶ月掛かるタスクは分割して登録すると形骸化を避けることができる。

  2. 進捗基準が不明確なままスタートしてはならない

    チケットのステータスに進捗度という項目があるが、取り扱いが難しい。マネージャは進捗の基準を定義しなけらばならず、思ったより進んでいた、あるいは遅れていたとなると定量的な把握ができなくなる。
    25%   成果物の構成決定
    50%   開発完了
    75%   レビュー完了
    100% レビュー後の修正完了
    上記は例であるが、1日以内で完了となるタスクは0%と100%の二つで統一することも一つの手だ。

  3. 終了条件を明確にする

    終了条件を明確にしていなければ、何をすれば終わりなのかが判断ができない。チケットのタイトルを「○○の△△を行う」などわかりやすくするとひと目で何がゴールなのかが明確になる。

  4. トラッカーを増やしすぎない

    トラッカーはあくまで大分類で扱い、細かい分類はカテゴリを利用すべきである。トラッカーとカテゴリを使い分け、フィルタを用いてソートしやすくするといい。

  5. 楽をするためのものであることを忘れない

    プロジェクト管理ツールは、手間を取り除き、作業を楽にするために導入しようとしていたはずである。それがいつの間にか余計なルールが増えて、かえって工数を取られてしまうことがあるのだ。効率の向上を第一に掲げて本末転倒な結果にならないようにするべきである。

 

まとめ

Redmineは煩雑なタスク管理を一元管理することができるのでぜひお試しいただきたい。いきなり導入に踏み切るのが難しいのであれば、ぜひ一度下記リンクのRedmineのデモサイトにアクセスしてみてほしい。だれでもブラウザでRedmineの操作を疑似体験することができる。操作して使ってみたいと思えたなら、これを機会に導入を考えてみてはいかがだろうか。

Redmine デモサイト

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