ArubaOS 8からArubaOS 10へのバージョンアップ

こんにちは。ネットワークソリューション特集 編集部です。
今回は、ArubaOS 8からArubaOS 10への バージョンアップについてご紹介します。

ArubaOS 8のEOL

ArubaOS 8系は8.6系が今年にメンテナンス終了のため8.10系へのバージョンアップを推奨します。

メンテナンス終了サポート終了
ArubaOS 8.6.x
2023/11/012023/11/01
ArubaOS 8.7.x2022/07/312023/07/31
ArubaOS 8.10.x2026/04/132027/04/13

https://www.arubanetworks.com/ja/support-services/end-of-life/#product=arubaos-8&version=0

ArubaOS 10の特徴

ArubaOSの無線コントローラは基本的にオンプレに配置(仮想、物理コントローラ)するアーキテクチャとなっていました。

ArubaOS10からはAruba Centralが機能拡張して無線管理・無線制御はすべてCentralが担います。オンプレ管理型と比較して従来のコントローラとAirWaveがCentralに統合されたイメージとなります。


ArubaOS 8までコントローラーで実行制御されていた各種設定管理、接続端末管理、AirMatch/ClientMatch、ライブアップグレード、ローミングのキー管
理などが全てCentralで実施されます。また、InstantAP利用時に仮想コントローラーが担っていた機能も、全てCentralで実施されるようになります。

従来の物理コントローラで実施されていたトンネル構成もArubaOS 10ではサポートされますがAP管理はCentralで実施されます。

また、APライセンスに関してはIAPのみであれば不要でしたがCentralに収容する必要があるためCentralライセンスが必要となります。

ArubaOS 8から10へのマイグレーション検証

検証環境

  • 機器:Aruba Instant IAP-305
  • 稼働OS:8.10.0.4_85105
  • ArubaCentral連携済み

ArubaCentralからバージョンアップ

1.ArubaCentralから通常通りバージョンアップ

2.稼働中のAPグループがArubaOS8用で構成されているため、ArubaOS10にアップグレードしようとするとエラーとなりました。

ArubaOS10用のグループが必要となります。

3.ArubaOS10用のAPグループを作成します。
※現在の設定はArubaOS8で稼働しているため、仮想コントローラの設定引継ぎはできない。

4.ArubaOS10用のAPグループが作成されたことを確認します。

5.作成したArubaOS10用のAPグループへ対象のAPを移動します。

6.再度ArubaOS10へアップグレードします。

7.稼働中のAPグループをArubaOS10用に変更したため、今度はArubaOS10へのアップグレードに成功しました。

8.自動的に機器再起動が入るので、再起動後ArubaOS10になっていることを確認します。

9.ArubaOS8からの設定引継ぎはできないので、手動で設定移行の必要があります。

ArubaOS 10でのIAP管理画面ログイン

IAPをArubaOS10へとアップグレードした後に仮想コントローラのローカル管理画面にログインすることはできない。

(Aruba Centralへコントローラ機能が移ったため)

Aruba CentralとIAPとの接続性が無くなってもログイン不可となっていました。

まとめ

  • 現環境がすでにArubaOS 8で稼働している場合はArubaOS 10用のAPグループに属していないため、そのままアップグレードすることはできない。
  • ArubaOS10へとアップグレードする際に従来のOSで稼働していた時点でのSSID等の設定は引継ぎできないので新規設定を行う必要がある。
  • InstantAPを利用している場合、ArubaCentral管理モード、ローカル管理モードの2つが従来のOSではあったがArubaOS10ではArubaCentralからの管理のみ対応している。

今回はArubaOS 8からArubaOS 10への バージョンアップについてご紹介しました。