Cisco IOS XE 17.x MD、EDバージョンの選び方
こんにちは。ネットワークソリューション特集 編集部です。
今回は、Cisco IOS XE 17.x MD、EDバージョンの選び方についてご紹介します。
IOS XEのMD、EDバージョンとは
IOS XEのバージョンを選択する際に2種類から選ぶ必要があります。
- MD
Maintenance Deploymentの略称
バグ修正サポートと継続的なソフトウェアメンテナンスを提供するソフトウェアリリースでサポート期間が長い。 - ED
Early Deploymentの略称
バグ修正に加えて、新しい機能や新しいプラットフォームのサポートを提供するソフトウェアリリースでサポート期間が短い。
先端機能を利用しない場合はメンテナス期間が長いMDバージョンをオススメします。
先端機能を利用する場合はEDを選択すればよいですがサポート期間が短いのでバージョンアップ計画を導入時に作成することをオススメします。
IOS XEリリースサイクル
毎年3リリース (4ヶ月に1回)され、2番目のリリースがExtended Maintenance Release (“EMR”)=MDになっています。
- Extended Maintenance Release (“EMR”) – 36ヶ月サポート
- Standard Maintenance Release (“SMR”) – 12 ヶ月サポート
以前まではマイナー番号が偶数(16.12、17.3、17.6)がMDでしたが17.9からはずれてきます。
このサイクルの場合、17.9の次は17.12になります。
現在(2023年10月時点)のMDバージョン
現在のMDバージョンは2つあります。
- IOS XE 16.12
- EOS発表済み
- メンテナンスは脆弱性を含めて終了
- EOLは2026 年 2 月 28 日
- IOS XE 17.3
- EOS発表済み
- メンテナンスは脆弱性を含めて終了
- EOLは2027年3月31日
- IOS XE 17.6
- EOS発表済み
- メンテナスは2024 年 3 月 31 日
- 脆弱性対応は2024 年 9 月 30 日
- EOLは2026年3月31日
- IOS XE 17.9
- EOS発表済み
- メンテナスは2025年3月30日
- 脆弱性対応は2026 年 9 月 30 日
- EOLは2027年3月31日
- IOS XE 17.12(MD候補)
- リリース日は2023 年 8 月 22 日
現在(2023年10月時点)のEDバージョン
EDバージョンでの主な先端機能です。
- 17.10
プログラマビリティ対応(gNMI ダイヤルアウト テレメトリ、PROTOエンコーディング、YANG データモデル)
- 17.11
プログラマビリティ対応(YANG モデルを YANG 1.1 にアップグレードする、YANG データモデル)
安全なデータ消去(Factory-resetコマンドでキーワードall secure追加)
サポートされていない機能もあるため、リリースノートを確認して対応を検討してください。
Suggestedバージョン
MDバージョンの中で多くの顧客で利用されており品質、安定性フィードバックがあるものをSuggestedとして提案しているバージョンです。
現在(2023年10月)でCatalyst9200シリーズのSuggestedバージョンは、17.6.5と17.9.4aになっています。
まとめ
- 先端機能を利用しない場合はMDのSuggestedバージョンを選択する
- 先端機能を利用する場合はEDバージョンを選択するがサポート期間が短いためバージョンアップ計画をたてておく
今回は、Cisco IOS XE 17.x MD、EDバージョンの選び方についてご紹介しました。