CUCM 12.5でのDRSバックアップ失敗事例
こんにちは。ネットワークソリューション特集 編集部です。
今回は、CUCM 12.5でのDRSバックアップ失敗事例についてご紹介します。
概要
CUCM 12.5(1)でDRSスケジュールバックアップが失敗し続ける事象が発生した。
発生バージョン:12.5.1.10000-22
原因
CUCM 12.5でFile I/O Reporting (FIOR)がデフォルトで有効となるため、iotop.logが自動的に生成されます。
通常、iotop.log は自動的にローテーションされますが、CUCM 12.5(1)SU1以前のバージョンではiotop.logのローテーションが正常に動作しないことが原因によりiotop.logファイルの肥大化が発生したためバックアップのログを生成する容量が不足したことでバックアップが失敗した。
1. show status 出力例
Total Free Used
Disk/active 14154188K 671292K 13321384K (96%)
Disk/inactive 14154188K 1291840K 12700836K (91%)
Disk/logging 49573456K 0K 47491572K (100%) <- Commonパーティションが100%となる
2. file list activelog platform/log/io* detail 出力例
1,302,686,606 iotop.log ->すべてのログがローテーションされず1つのファイルとして生成される
dir count = 0, file count = 1
解決策
暫定対策
iotop.logファイルの肥大化が発生した場合、Commonパーティションの容量不足に陥ることを回避するために、iotop.logの削除を行ってください。
ログの削除方法は、CLIで以下コマンドを実行します。
・Active側を削除する場合
file delete activelog platform/log/iotop.log
・Inactive側を削除する場合
file delete inactivelog platform/log/iotop.log
※Active側のiotop.logを削除したい場合、「file delete」のコマンドを使うと、「file platform/log/iotop.log is in use」のメッセージが表示されるので、削除することが出来ません。
以下のCLIコマンドで FIORの停止・開始によって既存のiotop.logを削除してください。
utils fior stop
utils fior disable
utils fior enable
utils fior start
恒久対策
修正バージョンにアップデートする。
関連URL
まとめ
- CUCM 12.5(1)SU1以前のバージョンではログを削除しないとDRSバックアップが失敗する
- ログを定期的に削除するか修正バージョンにアップデートする
今回はCUCM 12.5でのDRSバックアップ失敗事例についてご紹介しました。