AVDのオプションが拡張されてきたのでMSIXを試してみた!③

こんにちは!Azure Virtual Desktop(AVD)特集 編集部です。
今回は、MSIX App Attachについて全3回の記事となります。第3回はMSIX App Attachに関する疑問を検証していきたいと思います!

MSIX App Attachの構築手順は、AVDのオプションが拡張されてきたのでMSIXを試してみた!②をご覧ください。

引き続き、検証をおこなうAVD環境はこちらになります。


【目次】


1.操作上の注意点

2.配信可能なアプリケーションは?

3.試したこと

4.MSIX App Attachの素朴な疑問

5.おわりに

 

1.操作上の注意点
 

前回のブログでもお伝えしましたが、MSIX App Attachの操作中の注意点があります。

<””は半角>
コマンド入力の際、ダブルクォーテーションが必要なんですが、そのままコピペをするとうまくいかないです。
一度、メモに張り付けて、半角に直してから入力してください。

<パッケージ化ができないことがある>

Azure Portal上での操作です。
パッケージパスを入力するのですが、正しい入力をしても、エラーコードが表示されることがあります。

<環境によっては反映されるまでに時間がかかることがある。>

セッションホストへのアプリケーションの配信は、時間がかかることがありますが、問題なく配信可能です。

 

2.配信可能なアプリケーションは?

前回のブログでは、Visual Studio Code を配信しました。問題なく配信することに成功しましたが、ほかのアプリケーションではどうでしょうか?


Firefox
 


開くことができました!



Tera Term 


Winmerge 

 


Tortoise SVN 

 

ほかのアプリも配信できました!
※各アプリとも起動確認のみ実施

 

 

3.試したこと


<アプリ名の最大文字数>

アプリケーション名・表示名最大文字数は64文字です。
どちらも日本語名でも可能です。


<指定フォルダの日本語のフォルダ>

・テンポラリーファイルの日本語化→○
日本語でファイルを作成しても、そこにディスクを作成することに成功しました。
しかし、PowerShellでは「????」となっています。

これは、「Unicode対応ではないプログラムの言語」の設定が日本語になっていないためです。
下記サイトを参考に、日本語化してください。
https://usefuledge.com/howto-setup-jpwin-ec2.html

変更完了後、日本語が表示されました。

 

・ディスク内のフォルダの日本語化→✖
画像通り作成できませんでした。



「TeraTerm」と変更したところ、展開できました!

 

<複数アプリを1ディスクへの保管・配信>

VHDにTeratermとVSCodeを保管します。


複数アプリを保管したこのVHDをマウントすれば使用できます。

 

 

4.MSIX App Attachの素朴な疑問


Q.MSIX利用時にネットワーク切断されたらどうなるか?(一度マウントしたApp Attach)
 →基本的にメモリ上に読み込まれて動いているので、ネットワークが切れてもアプリケーションはそのまま継続して利用可能です。


Q.MSIX(VHD)サインアウトするとアンマウントされるのか?
 →ユーザーがサインアウトしてもアンマウントされません。ずっとセッションホストでマウントされています。

Q.セッションホストを再起動/停止するとアンマウントされるのか?
 →アンマウントされません。


Q.同じアプリを利用する場合は、人数分VHDがマウントされるのか?
 →1つだけマウントします。同じアプリケーションを使う場合は1つのVHDをマウントした状態で、全員でそのアプリケーションを使うことができます。

Q.セッションホストに直接RDP接続してもMSIX App Attachは利用できるのか?
 →利用できません。AVD環境でのみ利用可能です。

Q.ブラウザ接続でもMSIX App Attachは利用できるのか?(Windows専用クライアントではなくブラウザベースでAVDに接続した場合)
 →利用可能です。ブラウザで接続した場合でも、アプリケーション仮想化を使うことは可能です。

※下記サイトを参考にいたしました。
https://www.cloudou.net/

 

5.おわりに

今回はMSIX App Attachに関する疑問を検証しました。
MSIX App Attachでは、アプリケーションを配信できることがわかりました。

MSIX App Attachは、簡単にセッションホストに対してアプリケーションを配信できます。
社内での部署移動の際も、必要なのはユーザー移動だけです。その人専用のアプリをいれたOSをデプロイするだけなので、専用デスクトップに都度アプリをインストールしなくてもOKです。


全3回にわたるMSIX App Attach記事も今回で終了となります。最後までご覧いただきありがとうございました!
過去2回の記事もこちらからご覧ください!

AVDのオプションが拡張されてきたのでMSIXを試してみた!①
AVDのオプションが拡張されてきたのでMSIXを試してみた!②